彼女を妊娠させ、堕胎させてしまった苦い体験

ぼくはまだ若く、やんちゃだった一時期、異性とのセックスを知り、夢中になっていたことがあった。初めて知った性の秘密はとんでもなく魅力的で、ぼくは猿のように次々と「やりまくる」ことに熱中した。ぼくは当時、バンドを組んで音楽をやっていたこともあり、わりに異性にモテるほうで、相手に不足しはしなかった。

ただ、ひとりの相手と長く続くことはまれで、言い方は悪いが「とっかえひっかえ」して色々な女性と付き合っていた。その意味では、女性に対し誠実に向き合っていたとは言えない。今考えてみると、ただやりたいだけで、相手は誰でも良かったのかもしれない。いや、きっとそうだったのだと思う。

そして、避妊についても真剣に考えていたとは言えなかった。女の子のほうで適当にやってくれているものと信じていたのだ。今から考えると、甘い考えとしか言いようがない。しかし、当時はとにかくセックスすることしか考えられなくて、まさか自分が相手を傷つけているとは考えてもいなかったのだ。また、付き合っている女の子たちも、避妊についてちゃんとした意識を持っているとは言えなかった。いや、それはぼくがいいかげんだったから、ぼくに合わせてくれていたのかもしれないが……。

とにかく、ぼくは一応、セックスする時はコンドームを使用してはいたが、すごくいいかげんな使い方だったし、使わないこともあった。そして、ぼくは、ある時、乱れた行為のその代償を払わせられることとなった。当時、付き合っていたカノジョが妊娠してしまったのだ。信じられなかったし、足が震えた。ぼくは結婚したいと申し出たが、彼女のほうは結婚を望んでいなかったので、中絶することになった。その後、ぼくたちは別れた。彼女のことをずいぶんと傷つけてしまったし、自分の子供をおろさせてしまったのだと思うと、今でも罪悪感で胸が痛い。どうしてもっとちゃんと避妊しなかったのだろう。今でも夢にも見るほど忘れられない経験だ。

 

(10代男性・学生)