妊娠してしまったのではないかと怯えた日々

もう10年も前になりますが、わたしは十代の頃、付き合っていた彼氏がいました。

その彼は初めて付き合う人で、当時は夢中でした。今になって考えてみると幼かったのだと思いますが、彼がすべてで、彼のことしか考えられない状態でした。
彼は何歳か年上で、すでに社会人となっており、いままでに付き合った人もいたようでした。わたしはそんな彼に劣等感を感じていました。自分だけが子供であるように思って、そのせいで彼に対し自分が劣っているように考えていたのでした。

だから、彼がおずおずとエッチについて切り出してくれた時は嬉しかったです。彼はどちらかというと奥手で、おとなしい人でしたから、なかなか口に出せなかったのだと思いますが、ある時、誘いかけてくれて、ふたりでラブホテルに行ったのでした。

わたしにとっては、それが人生で初めての性体験でした。その時の性行為は、とても痛くはありましたが、幸せな体験でした。
でも、その時にひとつだけ問題がありました。彼がコンドームを付けていなかったことです。彼もあまり性行為の経験がなく、また正確な知識も持っていなかったらしく、避妊の方法がいい加減だったのです。
彼はただ外に射精しさえすれば、それで済むと思っていたようでした。わたしも性行為について詳しくありませんでしたから、そんなものなのかと考えていました。ところが、それからしばらくして、生理が遅れたのでした。

その時は、本当に怖かったです。彼の子供を妊娠してしまったのではないかと思い、ひとりで悩みました。もし本当に妊娠していたらどうしよう、産むべきか、それとも堕胎するべきか。
いくら考えても答えは出ず、精神的にダウナーになっていました。

結局、それは間違いで、妊娠してはいなかったのですが、この時の体験は本当にぞっとするものとして記憶に残っています。彼とはその後、別れてしまったので、このことが結局はいちばん記憶に残る出来事になったのでした。

 

(20代女性・公務員)